ファスト&スロー(下)【前半】
どうも!ハトプクです!
本当に、本の遅読に絶大なる自信がある人は絶対にこの本は読まない方がいいです
自分で読んでみてすんごく後悔しています……
やっとのことファスト&スロー(下)を読破し
要約をメモ帳で作成する作業が終わって、久しぶりにはてなブログを開いたら……
ファスト&スロー(上)の最後の記事を書いてから179日が経過
と書いてあり……約半年もかかってました……
カップラーメン何個食べれたか……
もう渋谷のスクランブル交差点を
サンタクロースの格好で発狂しながら走り回りたいと思いました
(現時点この記事を書いている日時は2023年5月4日)
てことで本題に入ります
今回の要約は前半・後半の2部に分けて紹介していきます!
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プロスペクト理論
不確実性下における人間の意思決定をモデル化した理論で3つの特徴がある
- 感応度低減性
- 損失回避性
- 評価が参照点を基準に行われる
上図が、プロスペクト理論の
価値関数グラフというグラフで
参照点からの金額の変動による心理的価値は
利得に対して損失は数倍大きいことがわかる
※参照点:利得と損失を評価する際の基準となる最初の状態
物事を評価する時の状態のこと
例)18万→25万に給料が増えた時時は参照点は10万円
参照点の値が増えていくにつれて
利得と損失をの評価をする際の感応度が
低くなっていく
簡単に言えば、何事も慣れていくということ。
>例)10万が20万に増えればうれしいが
110万が120万になるのは10万が20万になるのと比べてそこまでうれしく感じない
損失と利得の確立を比較した場合で、損失は利得より強く反応すること
例)被験者に「確実な100ドルの現金を受け取るか、不確実な50%の確率で200ドル、50%の確率で何も受け取らない」といった選択をさせたところ
期待値は両方の選択肢とも同様なのに、後者を選択する被験者は少なかった。
※期待値=その事象が起こる平均的な結果の値
上記例での期待値は
・100ドル×100%(1.00)もらえる=100ドル
・200ドル×50%(0.5)もらえる=100ドル
今現在の自分の状態を判断したうえで、物事を評価すること
「参照点依存性」という
例)以下の2つの問題をそれぞれ答えて欲しい
①あなたの今現在の貯蓄額に上乗せして1000ドルもらい、次の2つの選択肢を選ぶよういわれた
「50%でさらに1000ドルもらう」or「確実に500ドルもらう」
②あなたの今現在の貯蓄額に上乗せして2000ドルもらい、次の2つの選択肢を選ぶよういわれた
「50%の確率で1000ドル失う」or「確実に500ドル失う」
ここで、2つとも確実な、あるいは2つともギャンブルの選択をするにしても
最終的な富の状態は同じにもかかわらず(確実な方では両方とも1500ドル、ギャンブルでは50%で2000ドルで50%で1000ドル)
①では確実な方を
②ではギャンブルを選択する(自分はピュアなので、その通りに選びましたww)
---⁜ 補足 ⁜---
プロスペクト理論の内容はわかったが
「現実でどのように応用していけばいいのか?」
といった疑問が湧いたため、学術記事を調べてみた。そこで面白い内容の記事があったので補足で記載します。
(興味のない方は読んでください、それぐらい読みたくない内容ですw)
所得の増加による生活レベルの向上によって得た喜びは
感応度低減性により次第に薄れていき、一度上げた生活レベルの向上によって、参照点がずれていく(いい暮らしになれていく)
なので、その生活レベルを落とす感情的反応の度合いは
生活レベルを上げた時の喜びよりも数倍の痛みを伴う。
本当、人間ってなんか不便ですね……(笑)
確実性の効果と可能性の効果
100万円当たる確率が0%から5%に上がる時と、95%から100%に上がる5%の時の喜びは、10%→15%や45%→50%に上がる同様の5%の喜びよりも大きい
・0%→5%の喜び(可能性の効果が働く)
・95%→100%の喜び(確実性の効果が働く)
あまり起こりそうもない結果に対して、過大に期待すること
例)愛する家族がある病で病院に行き、足を切断せざるを得ないリスクが5%あると医師から診断された場合
その5%をなくせるためなら期待値を大幅に上回る金額を払ってもよいと感じる心理
また、宝くじのようなギャンブルや、保険などが当てはまる。
ほぼ確実に得られる結果に対する期待は
確実に得られる結果の期待より小さく、過小評価されやすい
例)あなたが遺産で100万ドルもらえる可能性のある裁判を兄弟/姉妹としてるときに、あなたの弁護人が
「この訴訟は95%で勝てるけど必ず勝てる確証はない」
と言ってきました。
そこで、リスク買取会社が
「91万ドルでその訴訟を買い取る」
と言ってきた場合、確実な方を選びたいと考える。
※この時の期待値は、リスク買取会社に買い取らせる場合(100%の確率)は91万ドルに対し、訴訟を行う場合(95%の確率)は95万ドルなため、確実な方の期待値のほうが少ない
例2)「アレのパラドックス」
次の選択問題を解いてほしい
A、61%の確率で52万ドルもらうか、63%の確率で50万ドルもらう
B、98%の確率で52万ドルもらうか、100%の確率で50万ドルもらう
この問題の解答は、大勢の人がAでは52万ドル(61%の確率)。Bでは50万ドル(100%の確率)を選ぶらしい(自分はその大勢の方々とは違うので、Aでは52万ドル、Bでは50万ドルを選びましたw)
おそらく、Aの判断材料は「可能性」ではなく「金額」をとり、Bの判断材料は「金額」ではなく「可能性」をとったと考えられる。
AとBの両方の選択肢の確率の差は、61%→98%、63%→100%で、両方とも平等に37%あがってるだけなのに、AとBの解答の一貫性がない。
(AとB両方とも50万ドル(確率が高い方)を選ぶという選択肢をとらなかった)
分母の無視
「○○人のうち○人いる」や「○○回中に○回起こる」など
確率の低い出来事を、相対的な頻度で表現する方が
「確率」「リスク」「可能性」で表現するより
過大評価される。
例)ある人物ジョーンズ氏が精神病院を退院しても大丈夫かどうかを
次の2つの文を使って経験豊富な犯罪心理学者や
精神分析医に評価してもらった。
・ジョーンズ氏と同様の症状の患者は退院後
数ヶ月以内に暴力行為をする確率が10%ある
・ジョーンズ氏と同様の症状の患者100人のうち
10人は退院後数ヶ月以内に犯罪行為をする可能性がある
以上の評価の結果は
2つ目の内容を見て退院を却下する比率が
1つ目の内容の2倍もあったとのこと
両方とも同様の確率で暴力行為をする可能性があるのにも関わらず
以上のことから
システム1の特性により確率で表現されるより
イメージがしやすい表現をされる方が
過大評価されやすいことがわかる
まとめ
【プロスペクト理論】
不確実性下における人間の意思決定をモデル化した理論で以下3つの特徴がある
・ 感応度低減性
参照点の値が増えていくにつれて、利得と損失をの評価をする際の感応度が低く
なっていくこと
・ 損失回避性
損失と利得の確立を比較した場合で、損失は利得より強く反応すること
・ 評価が参照点を基準にして行われる
今現在の自分の状態を判断したうえで、物事を評価すること
参照点依存性ともいう
【可能性の効果】
あまり起こりそうもない結果に対して、過大評価すること
【確実性の効果】
ほぼ確実に得られる結果に対する期待は過大評価されやすい
【分母の無視】
確率の低い出来事を、相対的な頻度で表現する方が
過大評価されやすい
以上になります!
次回は後半のアウトプットをしていきますね!
後半にも、プロスペクト理論に負けないほどとんてもない内容が
あるので、お楽しみに!