hatopukuの日記

筋トレしか取り柄がない人の形をした生物ハトプクです。よろしくお願いいたします!

ファスト&スロー(下)【後半】

前回の続き

ファスト&スロー(下)【後半】を紹介していきます!

 

 

 

 

メンタルアカウンティング

個人がお金を扱う際に、そのお金に心理的な勘定を付けること

例えば、預金にあてる金額や支出にあてる金額のように

同じお金を心理的な別々の口座に割り当てること

代表的なもので「サンクコストの錯誤」

という概念がある

 

 

例)ある調査では

幼い子供を持つ両親を対象に

以下2つの条件を最初に提示した

 

・1本10ドルの殺虫剤では

小児の中毒が1万本につき15件発生する

 

・もう少し安い殺虫剤では

1万につき16件発生する

 

この条件で「この場合に安い殺虫剤に切り替えますか?」

といった質問をした際

調査に答えた3分の2以上が

 

「どんなに安くても

危険なものに切り替えるつもりはない」

と答えた。

 

また、切り替えるといった少数派にしても

より安全な商品に対して払っても良い

と思える上乗せ分より

大幅な値引きを要求した。

 

これは子供の命を

金額に代えられないという気持ちの表れで

誰でも納得のいく姿勢ではある。

 

だが、よく考えてみれば

子供に与えれる金額や時間は有限なので

その有限な資産を有効活用するために

 

リスクはあるが安いのを購入し

浮いたお金を、子供に対する別の危険性を減らすためのものに使う

といった判断も考えられる。

安全なチャイルドシートを購入する際の予算に充てるなど

 

 

これに関しては

本を買う時にも当てはまるなと感じました

新品を買いつづけるよりも、読むことに支障がない程度の中古本を買いつづけて

浮いたお金でもう一冊本を買った方が

メリットが大きいことに最近になって気づきました(笑)

 

本を購入する目的は

知識を蓄えることであって

新品の本をみてスーパーハイテンションになるためでは

決してないな、と思う今日この頃です(笑)

 

 

サンクコストの錯誤
 
 

 

損をしている勘定に、追加資金を投じる決断のこと

※sunk = 沈んだ cost = コストの単語から構成された文

 

 

例)熱心なスポーツファンAとBが

70キロほど離れた町で開催される

バスケットボールの試合を観戦するため

 

Aはすでに前売り券のチケットを購入済みで

Bはチケットをたまたま友人に譲ってもらうことができました

 

でも、後日になって

試合当日の天気は猛吹雪になるとの予報が入りました

 

ここで

「試合当日になって猛吹雪でも

試合を観戦しようとする可能性が高いのは

どちらでしょうか?」

と質問された場合

Aと考える人が多いい。

 

 

この内容を読んだ時

学生時代、ゲームセンターで絶対取れないであろう

景品に対して、とんでもない金額

を投資したのを思い出しました。

(といっても2000円程度です(笑)

控えめに言っても当時の2000円は

今の20万円ぐらいの心理的価値でした(笑))

 

しかもその行為を幾度となく繰り返していました。まるでニワトリのように。。。

 

あのUFOキャッチャーという

野口吸引機(1000円札が吸われていったから)

に果敢に何度も挑みにいっていた自分が

今となってはとても誇らしく思えてきます(笑)

 

 

選考の逆転

単独のシナリオを評価する場合(単独評価)

複数のシナリオを評価する場合(並列評価)に選択の不一致が起こること

 

例)ある実験では

被験者は以下の古本の音楽事典の値段を査定する実験を行った

 

この実験では、単独評価では事典Aに高値を付けたが

並列評価では評価は逆転した

この時、単独評価で項目数はさほど重視されなかったが

並列評価になったとたんに

項目数が重視されるようになった

 

しかも、評価での重要な点は

表紙の状態ではないことにも気づいた。

 

 

今現在この記事を書いている最中に

自分はスターバックス

ホワイトモカ(グランデ)を飲んでいます

 

スタバのコーヒー好きな方ならご存じ

これは700円ぐらいします(笑)

 

甘いコーヒーを飲むのが自分は好きなので

今これを飲んでいるのですが

甘いコーヒーを飲むのことのみが目的なのであれば

ホワイトモカに700円を払うよりも

コンビニで同じようなコーヒーを飲んだ方が

断然安上がりですよね(笑)

 

スタバのホワイトモカ1杯よりも

2、3杯は多く飲めます

にもかかわらず、ホワイトモカに700円も支払った自分がいます(笑)

(今現在この記事を書きながらめちゃくちゃ後悔しています(笑))

 

このように

「甘いコーヒーが飲みたい」=「スターバックスのホワイトモカ

と単独評価をしていたが、後々になって

最も自分にとってメリットのあるコーヒーは何か?

と並列評価をした際に

 

選好の逆転が起きていることに気づきました

(ただの後悔をいろいろとかっこよくいって

見栄をはりたいだけです(笑)

あと、若干意味が違う気がします。。)



フレーミング効果

問題の提示方法の仕方が、選好に影響を及ぼすこと

 

例)以下の問いに答えてほしい

 

・10%の確率で95ドルもらえるが

95%の確率で5ドル失うギャンブルに参加するか

 

・10%の確率で100ドルもらえるが

90%の確率で何ももらえないくじの券を買って参加する

 

「参加するとしたらどちらに参加したいと思いますか?」

といった選択問題では、どちらも、金銭のやり取りは同じにも関わら

多くの人が2番目のくじのほうのギャンブルを選択する

 

※理由としては1番のギャンブルには、5ドル「失う」という

損失回避性が働くからである



これは、世の中のいろいろなところで使われている効果で

例えばある商品の脂肪分カット率を

「5%脂肪分が残っている」と表示されるより「95%カット」

と明記した方が、商品に対する購買意欲が上がる。

 

また、投資について考えたときに

この銘柄は「10%元本割れがある」と明記されるより

「90%利益が出る確率がある」と明記されていた方が

その銘柄に対しての印象が良くなる。など

 

 

ピークエンドの法則

記憶に基づく評価は、感情のピーク時と終了時の平均でほとんど決まること

 

例) この図は、ある実験で

苦痛を伴う大腸内視鏡検査を受けた時の

患者の苦痛の様子を 時間(横軸)と

痛みの度合い(縦軸)で表した図。

 

この図を見た時、A患者とB患者が

同様の評価基準を持っていたと仮定して

どちらの方が、苦痛の度合いが大きいと思うだろう?

 

単純に考えれば

痛みの度合いと時間のながさから

(面積の大きさで評価)Bを選択する人が多いいと思われる。

 

だが検査終了後、患者に

全体的な評価を行ってもらったところ、

AはBよりはるかに悪い印象を持っていた。

 

これにはピークエンドの法則が働いていて

患者Aは「8(痛みのピーク時) + 7(最後に感じた苦痛) = 7.5」

患者Bは「8(痛みのピーク時) + 1(最後に感じた苦痛) = 4.5」

 

また、Aの検査終了時は痛みがある中で終了したという

苦い記憶が印象として残っている。

 

以上のことから

Aの方が痛みの総量(グラフの面積)

が小さいにも関わらず

大腸内視鏡検査に対して悪印象をBより抱いた

ということがわかる。

 

 

自分は趣味が映画鑑賞で、休みの日は暇さえあれば

部屋の隅っこで体育座りをしながら、イチゴミルクジュースと

チュッパチャプスを片手に映画を見るという

神聖なる時間を過ごしています

 

そこで思うのが、確かにハッピーエンドじゃない映画に対しては

消化不良みたいな気持ちに毎回なっています。。。

 

「チョコレート・ドーナッツ」という

1970年代の実話をもとに母親に見捨てられた

ダウン症の少年と暮らすために

ゲイのカップルが司法や周囲の偏見と闘うドラマが

いい例だと思います。

※大人なシーンがあるので、成人になっていない方は

お勧めしません。そこは自己判断でご視聴してください(笑)

 

これは世の中の一つの偏見

LGBTについてです)

に対する思いを如実に描いた感動する作品でした。

 

ここで一つのお願いをするのであれば

本当に騙されたと思って大人の皆さんに

ぜひ見てほしいです。お願いですから(笑)

それほどいい作品です

 

 

持続時間の無視

苦痛や快楽の評価に持続時間はほとんど影響しないこと

 

例)冷水実験という調査がある。

参加者には以下二つの実験に参加してもらう

 

・長時間実験

60秒間、摂氏14度の水に片手を入れて

(かなり冷たいが我慢できる程度)終了

 

・短時間実験

初めは長時間グループと同様に

60秒間手を冷水にいれるが、そのあと

お湯を冷水に追加し、少し暖かくなった水に

さらに30秒手をひたして終了

※冷水の温度が1度上がると、苦痛がいくらか和らぐと

参加者は報告したらしい

 

上記2つの実験を

それぞれ片手づつ行うようにし

ランダム性を持たせたグループに

(1回目右手、2回目左手のグループ。その逆グループ。

また、1回目短時実験、2回目長時間実験を行うグループ。

その逆グループのように)

3回この実験を行ってもらうように指示をし

3回目の実験では長時間か短時間か

自分で決めていいと伝えた

 

そこで当たり前だが

3回目は苦痛の少ない方を選ぶはずなので

短時間実験を選ぶはず

 

だが、結果は

苦痛の時間が長いが、最後の苦痛がいくらか和らいだ

長時間実験を選んだ参加者が多かった

 

この結果から

苦痛の時間は評価に影響を及ぼさない

といったことやピークエンドの法則が

働いていることも読み取れることがわかる

(この参加者達は極度のマゾヒスト(自己虐待好みの人)

だから、痛みが多いい選択をした。

というわけではないと思う……たぶん……)

 

 

---⁜ 補足 ⁜---

ここで、とても興味深い例文があったので追記します!

持続時間の無視とピークエンドの法則を話題にする場合の例です。

 

・ある映画に対する印象は

最後の展開がどのようになったかで決まるのであって

全体のストーリーを見て

総合的に評価するわけではない

 

・長年生活を共にしたパートナーと

離婚または別れた場合

それに対して悪印象を感じるのは

交際期間の最後がよくない終わり方をしたからだけであって

すべてが悪かったわけではない。

 

本書では、持続時間の無視とピークエンドの法則は

2つの自己により評価していると

記載がありました。

 

経験する自己」:今現状を評価する自己

例)今楽しいですか?と聞かれたときに答える自己

 

記憶する自己」:過去を評価する自己

例)あることが終わってから「全体としてどうでしたか?」

と聞かれたときに答える自己

 

この内容から

記憶する自己による物事の評価は、必ずしも将来の経験の質を高めるとは限らない

ただ、過去から学び将来に生かすという利点があるため

一概にしない方がいいとも言えない

 

なので、独断と偏見で自分が感じたことを言わせてもらうと

2つの自己を知っている知っていないで

物事に対する評価の視点を広くする

(広いフレーミングで物事を見れる)ことが

少なからずできるようにはなり

 

認知的錯覚を少しでも減らすきっかけにはなるため

将来の質を高める評価方法の一つとして

知っておいても損はしないかなと思いました。



焦点錯覚

ある事を評価する際、その時の気分に影響され評価したり

その時注意が向けられていた要素たった一つで

評価してしまうこと。

 

例)「下半身不随の人は

一日のうち何時間ほど憂鬱な気分になるでしょうか?」といった

質問調査を実施した際、

下記の2グループに分けて質問を行った

 

・先月下半身不随につながる事故が起きた人に対する評価

 

・1年前下半身不随につながる事故が起きた人に対する評価

 

さらに、両グループには身近に下半身不随になっている人はいるか?

といった質問も加えた。

 

結果としては、以下ようになった。
先月起きたと伝えたグループ
・75%(身近にいる)
・70%(身近にいない)

1年前に起きたと伝えたグループ
・41%(身近にいる)
・68%(身近にいない)


上記の結果から、身近に下半身不随の人がいない人の推定結果は

実際にいる人と比べて

生活評価を過大評価したことがわかり

焦点錯覚が起きていることがわかる

 

---⁜ 補足 ⁜---
どうして身近にいる人が

41%と低い数字を出したかというと

心理学者ダニエル・ギルバートが提唱した

※「インパクト・バイアス

の影響によるという

 

※「インパクト・バイアス

不幸なことや幸せなことに対する感情的な起伏は

(※心理的免疫システムによって)時間の経過とともに

元に戻る (参照URL:https://youtu.be/4q1dgn_C0AU

 

※「心理的免疫システム

自分が属する世界を、よりよいものに感じれるよう見れるようにするシステム

 

例)無実の罪で、41歳から37年間を刑務所で過ごした

モリーベッカムという人物が

78歳の時に釈放され

 

その時発した言葉は

「何一つ後悔はない光栄のある経験をしたと思っている」

だったそうだ。

 

なので、幸せの秘訣は人生でできるだけ多くの時間を刑務所ですごすこと

だそうです....(笑)(上記参照URL動画から抜粋)

 

また、よりよいものに感じれるよう見るようにする

心理メカニズムを「人工的幸福

そして、ほしいものが手に入った時などの喜びが「自然発生的幸福

といい両者は長期的にみて幸福度の大差は見られなかったという

 

 

---⁜ 補足の補足 ⁜---

幸福感を測る面白い調査方法や

その調査方法を使った

面白い調査があったので紹介します!

 

DRMにより

既婚女性と未婚女性に経験による

幸福度の調査をおこなったところ

両者に大差は見られなかったという

 

これは、既婚女性は未婚女性に比べて孤独の時間は少なく

パートナーとの夜の営みがある

といったメリットがある反面、

「家事」「育児」「夫と過ごす時間の長さ」

といったところが人によっては嫌に感じるためであるらしい

(これに関しては個人差があるとは思いますが。。。)

 

 

DRM法(day reconstruction method:一日再構築法)

ダニエルカーネマンが提唱した

「経験する自己」の幸福度の総合評価の調査方法

 

前日に行った活動をなるたけ詳細に思い出し

リスト化する。それ以降は※ESM法に似通った調査方法になる

 

※ESM法(experience sampling method)

心理学者チクセントミハイ提唱の調査方法

被験者が日常生活の中で実際に経験した状況や感情を

リアルタイムで記録し、それをリスト化する

 

そして、その内容一つ一つに対して

抱いた感情を0~6段階で評価

 

また、リスト化したエピソードの中で

最も注意を払ったものを上げ

誰と一緒にその時間を過ごしたかも上げる

 

 

 

まとめ

 

メンタルアカウンティング

個人がお金を扱う際に、そのお金に心理的な勘定を付けること

 

・サンクコストの錯誤

損をしているものに対して、追加資金を投じること

 

選好の逆転

単独のシナリオを評価する場合と
複数のシナリオを評価する場合に
選択の不一致が起こること

 

フレーミング効果

問題の提示方法の仕方が、選好に影響を及ぼすこと

 

ピークエンドの法則

記憶に基づく評価は

感情のピーク時と終了時の平均でほとんど決まること

 

持続時間の無視

苦痛や快楽の評価に持続時間はほとんど影響しないこと

 

焦点錯覚

一つのことだけに影響されて物事を評価すること

 

インパクトバイアス

時間がたつにつれて不幸または幸せな感情的な起伏は
もとに戻ること

 

心理的免疫システム

物事をよりよいものに感じれるように見る心理的カニズム

 

人工的幸福

心理的免疫システムによって得られる幸福

 

自然発生的幸福

望んだものが手に入った時の幸福

 

 

少々長くなってしまいましたが

以上でとてつもなく時間をかけた割には

つまらないジャパニーズジョークを連発した

紹介文でした。

(ジャパニーズジョークの定義はyahoo知恵袋の

情報によると「アイムソーリーヒゲソーリー」

だそうです。。。)

 

本書には、迷惑メールの判別機能に使われる

ベイズの定理などの統計学を学べる内容も

含まれていたため

とても興味深い内容ばかりでした

 

自分と同様、遅読に自信のある方

ぜひ手に取って読んでみてください!

時間の足りなさに痛感するでしょう(笑)

 

ではまた次回!